【星の光と僕の仔猫】



「ねぇ、てっちゃん。知ってる?」

星が綺麗な夜。
てっちゃんの家のベランダに出て、問いかけた。

「…何が?」

本を読んでいたてっちゃんは、少し驚いたような顔をしてこっちに視線を向けた。

「星が光る理由。知ってる?」

「…え、急に何…」

「あれな、天使が迷子の仔猫を探してるロウソクの灯、なんやって」

ゆってから、てっちゃんから顔を背けた。

「ね、それって信じる?」

そう訊くと。
てっちゃんが後ろから抱きついてきて、耳元でゆった。

「hyde。hydeは俺の傍から離れたらあかんよ」

「…なんで?」

訊きながら振り返る。
すると、てっちゃんは少し切なそうな顔をして、ゆった。


だって、またひとつ星が増えてまう。やし、あかんよ?


「てっちゃん、そんな心配せんくてもへーきやから」

「…でも…」

「大丈夫。おれ、ずっとてっちゃんの傍にいる。だから、安心して。な?」

そうゆったら、てっちゃんがほっぺにキスを落としながら。

「でも、星って綺麗やなぁ。なのに、それが全部迷子の猫の数やなんて…」

と、ほんとに悲しそうな顔をしながらいうから。

「でもさ。猫も、きっとじぶんが迷子になったら天使が探してくれるって解ってるんやと思う」

だから、星がなくならないように、自ら迷子になってる子もいるんじゃないかな。
寂しくても、自分がいなくなったぶん空に光が増すから。

そういいながら撫でてあげた。

「hyde…。もしもこの世に星がなくなっても、お前は空に光を捧げる、なんて思ったらあかんからな」

「大丈夫。おれは空に星がなくなるよりてっちゃんの傍を離れる方がさみしい」


ふたりで顔を見合わせて。
抱きしめあった。


今宵、星明りの下で――



ーFINー





この、星の光は天使が迷子の仔猫を探してる蝋燭の灯、てゆうのは。
「陽だまりの風景」とゆう漫画のなかのお話から頂きました。
このお話、すっごく好きなのでこのお話のネタの小説が書けて良かったです。

実はこのお話で、「仔猫があんまりかわいいと天使がつれていっちゃうこともある」と、ゆってるのですが。
もしhydeさんが迷子になったら、きっと天使さんはつれてっちゃうと思います(笑)。

駄文ですいませんでした。いっぱつがきなのです。。


2005.08.27...

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